夏祭りの総括と実習への不安 第一章 準備〜後輩のUさんと実習への不安〜

最初に一言だけ言っておきます。昨日の日記と少し内容がかぶるところがあるかもしれません。また明らかに長くなると思います。ただ中途半端ではなくてジックリ読んでほしいので、時間のあるときや気分の良いときに読んで下さい。
サークルへの思いと実習直前の苦しみが書かれています。


サークルの夏祭りが終わってしまった。終わった瞬間の達成感は素晴らしいものがあった。帰りの車の中では泣きそうになった。目には涙が溜まっていた。企画で泣いたのは昨年の青春18きっぷ以来2回目。それだけ俺には夏祭りというが大切な企画であり、俺にとって必要とされている企画だった。


思えばいろいろありましたね。自分の場合は1ヶ月だけだったけど、夏祭りに向け準備をしてきた。1限に授業がないのに、わざわざ1限から学校に来て準備した日もあった。7限終わりまで残って、家に着いたら11時を過ぎていたときもあった。地域福祉論をサボった日もあった。それだけ夏祭りという企画が自分には大切な企画だった。なぜなら俺は8月2日から社会福祉士の実習が始まる。実習前最後の日曜日が夏祭りという企画になって、そこで思いっきり楽しむ、いわばバカンスとなっていた。万博やディズニーランドのような童心に戻れる、そして実習の不安という現実からかけ離れるような非現実の世界が俺には見えていた。だからより一掃良いものにして自分は楽しみそしてサークルのためにガンバロウと言う意欲はわいていた。7月30日は早く来てほしかったけど、31日以降は来ないでほしいと願っていた。


だから俺は夏祭りという企画はみんなが思っている以上に意味の重い企画になっていた。でも最初は違ったんだよ。予備日を含めて8月1日までテストがあるのに、7月30日にメンバーが集まるはずがないと思っていた。テストは7月25日の火曜日から始まるという間違った理解をしていたから、月曜日だけの授業を受けている人は絶対に来ないなぁと勝手に判断していた。でもテストが7月24日から始まるということを知って、俺は間違ったことを考えていたということを理解すると同時に、企画者の人の努力を水の泡にしていた自分が疎ましかった。企画者が頑張っている姿、それに定例会で人数不足で困っているので手伝ってくれる人募集っていう話を聞けば、自分もやらなければならないなぁと俺は直感的に確信した。


それで俺は途中から夏祭り企画のお手伝いに参加した。その時はまだ夏祭りのことなど何も知らない状態だった。夏祭りがあり、昼も夜もあるということくらいしか知らなかった。


定例会でお手伝いがほしいって言われたのは夜の部だった。昼の部は夏らしい遊び、夜の部は世間で言われている夏祭り。屋台を出してライトをつけて楽しむ夏祭りだった。夜の部はカキ氷、わたがし、焼きそばなど様々な屋台があった。お手伝いしてくれる人はどの屋台を手伝いたいか選択する権利があり、俺は多少考えたが、カキ氷をやることに決めた。カキ氷にしようという意思は最初からあった。でも迷ったけど、やっぱりカキ氷がやりたくてカキ氷にした。最初からカキ氷をやる意思があったのは、カキ氷が好きというわけでもなく、カキ氷が楽だからという意味でもなかった。担当者のUさんとやりたかったからである。


Uさんは1年の途中からサークルに入ったらしい。サークルの雰囲気に慣れるのは早く、先輩とは良く話していたように見えた。しかし、俺は話すことはできなかった。初対面の人や話したことのない人とは上手く関われない自分は全然Uさんをはじめ、後輩と関われずにいた。唯一関われた後輩は、青春18きっぷで旅行したメンバーくらいだった。


しかし、転機が訪れたのは今年のサークル展示会前の2年生の花見だ。近くに住むサークルの後輩の男の子が2年生の花見なのに、3年生である俺を誘ってくれた。この後輩が誘ってくれなければ、今のように後輩とは仲良くできなかっただろう。いつもは悪口を言ったり、からかったりしているけど本当に感謝している。


その日の昼に急遽連絡が来た。花見をやりませんかという内容だった。本当は行くの辞めようと考えていたけど、是非来てほしいと言われたので、行くことにした。


待ち合わせの駅に行くと、すでに車は止まっていた。たくさんの後輩が乗っていて、俺はイプサムの真ん中の列の右側の席になった。後ろの席にはUさんやその友達のSさんも乗っていた。後ろから聞こえてくる会話は、すべて俺の悪口のように聞こえた。何でこの先輩来ているんだろう?っていう視線で見られていたように感じた。来なければよかったと思った。花見は楽しかったけど、後輩とはかかわりにくく、苦しい部分もあった。


しかし、帰りの車内が俺の転機となった。車内では、いつの間にかUさんと授業の話で盛り上がっていた。2年生の授業のことについてアドバイスをしていた。何か会話が弾み、お互いかかわりが持てるように感じた。個人的には自分と話せる子が増えて本当に嬉しかった。


それ以来、Uさんは会えば声をかけてくれるようになった。そして会うたびにいつもニコニコ笑顔だった。身長の低いUさんは、かわいらしく俺にとって癒される存在となっていた。この前期の中で一番話せるようになったのは間違いなくUさんだった。


そんなときに転がるようにやってきたのが夏祭りの企画。彼女の担当するカキ氷は1人しかいなかったので、そこをピンポイントに狙った。本当に的中して俺は本当に嬉しかった。彼氏がまだいるとは知らない時期だったので、よりやる気になっていた。恋心が芽生えていたことは否定できないし、彼女の存在の大きさは自分にとってかなり大きかったのも事実である。


さらにこの頃、俺はサークルから離れようと考えていた。離れようといっても辞めるわけではない。先輩が活発になりすぎると、後輩が成長しない。後輩自信で企画を作っていきたいだろう。だから俺はもうそろそろ後輩にバトンタッチし、後輩のアドバイザーとして関わることにしようと決めていた。そんなときに夏祭りという企画があることを知り、この企画で企画者として企画を立てて活動するのは最後にすることにした。これからは後輩のアドバイザーとサークルを支えていくことに決めた。だからこそ、最後は自分にとって悔いのないようにしたかった。その最後を、俺が最近よく関われ、俺みたいな先輩にいつもニコニコ関わってくれたUさんに託すことにした。彼女は2年生の中で一番成長する可能性も持っていたので、Uさんとやりたかった。それが現実となって嬉しかった。


一緒になれて、Uさんのサポートとして頑張っていこうと決めた。しかし、彼女が苦しいんでいると、助けないといけないという感情が働いてしまう。だから俺が主役として活動しすぎた点が多い。それでUさんに迷惑を掛けた点が多いように感じる。自分の集大成となる企画だから、生半可なことは絶対にしたくなかった。それによりUさんを苦しめてしまった点もあった。彼女には本当に申し訳ないと思うし、よく俺と共にやってくれたと思う。後輩だったら本当に嫌な先輩だよなと思う。それでも何かあれば連絡くれたし、一緒にカキ氷をやるときに、ホウ(報告)・レン(連絡)・ソウ(相談)をやってねって言ったら本当にやってくれた。俺みたいなかっこ悪いオッサンで使えない先輩でも、言ったことはやってくれたし、頼ってくれたので、本当に嬉しかった。感謝するばかりである。ありがとね☆


実習に向けての不安は日に日に増していった。果たして自分は上手くコミュニケーションはとれるのだろうか。実習の目的を達成できるのだろうか。不安は尽きなかった。しかし、夏祭りも企画が詰まれば詰まっていくほど楽しみになっていった。実習に向けての不安は夏祭りによって消されていたと言っても過言ではなかった。